【事例紹介】熱成形技術ーIILLIG Maschinebau GmbH

[目次]

　　１．日々進化する熱成形技術

　　２．熱成形技術のパイオニアであるILLIG社

　　３．信頼できるパートナーの存在

　　４．使用製品

　　５．お客様概要

世界中で何十億も売れているコーヒーカップから車のトランクまで、熱成形プラスチック製品は日常生活の一部になっています。それにもかかわらず、熱成形業界は依然として小さく、専門性がある非常にニッチな業界です。同業界の中心は、ドイツ南西部、バーデン・ウュルテンベルク州の都市ハイルブロンにあります。ここには、熱成形業界のリーダーであるILLIG社があります。同社は、装置本体及び金型を自社製造する世界で唯一のプロバイダーです。

ILLIG社は真のシステムプロバイダーといえるでしょう。ILLIG社の機械、工具及び材料特有の専門知識は、業界でも他社にはなく、同社の成功の秘訣でもあります。今日、ILLIGシステムは世界各国で、一貫して高品質で、精巧な成型部品を効率的に製造する必要がある場合に使用されています。

ILLIG社では、その製品ラインアップに68もの機械シリーズ、また多数の個別の機器構成を提供しています。迅速に技術の変化に対応する必要があるため、ILLIG社の現場では、日々熱成形技術を開発し続けています。

「LAPP製品は当社の高い基準を満たし、システム内の大きな機械的ストレス、加速、温度に耐えることができます。」とKarl Schäuble氏は語ります。「これが、弊社の開発パートナーであるLAPPに信頼を寄せている理由です」

Karl Schäuble氏はILLIG社のマネージング・ディレクターであり、また創設者の義理の息子でもあります。そのため、ILLIG社は純粋な家族経営企業になっています。多くの企業の創設話のように、ILLIG社もガレージから始まりました。65年後の現在では、ILLIG社もグローバルなサクセスストーリーになりました。市場の競合他社でさえ、公式に「ILLIG標準」に沿って製造しています。

熱成形は学校・大学でも教えられていないため、標準はよくILLIG社で作成されています。そのため、独学で学び、周りに共有していかなければなりません。「弊社ではすべての機械において、トレーニングプログラムなどのインフラストラクチャを提供しています」と、Schäuble氏は背後にあるカスタマー及びトレーニングセンターを指します。ILLIG社が毎年製造する300〜400台の機械はすべて、顧客が工場から回収しており、工場はショールームのようになっています。スタッフはハイルブロンにある機械で訓練を受けています。つまり、スタッフは機械操作に関する知識を持っており、学んだスキルを他者へ教えることが可能です。

ILLIG社が創設される前は、市場に熱成形の専門的な文献がなかったため、ILLIG社のエンジニアは自ら作成し、蓄積された専門知識を編集・体系づけました。ILLIG社のエンジニアによって執筆された本は、7か国語に翻訳されており、今日では業界全体のベンチマークと見なされています。

ILLIG社の組立工場では機械油と精密機器のにおいがします。ここでは、いわゆる「スロット」で製造されます。機械はすべて、正確に調整された18のステーションに通されます。毎日、機械1台又はシリーズ向けの部品がホールから出荷されます。

「私たちは、需要に対応でき、信頼できるパートナーを必要としています」とセールス・ディレクターのHeiko Wenka氏は述べます。「納期に時間がかかると、弊社の競争優位性を失いかねません」

LAPPのソリューションがILLIG社製の機械に中心的に使用されているのは偶然ではありません。これには、新しいETHERLINE® Cat.6Aも含まれています。この新しいイーサネットケーブルは、ケーブルキャリアに適しており、2つの安全リレーの相互通信におけて予想される伝送速度の増加にも十分な性能で、ILLIG社のケーブル要件にうってつけでした。

ILLIG社とLAPPは、数十年にわたるパートナーシップを築いてきましたが、近年ますます親密な関係になりつつあります。「改善への絶え間ない努力」―これが、ILLIG社のDNAに刻み込まれているのです。

ILLIG社とLAPPの両社は、ドイツ南西部特有の「いじりまわしてみる」という精神を持っています。二社は、家族経営企業であり、同時にグローバル企業でもあります。またパイオニアとしての役割も担っています。「新しい市場に参入するとき、良いネットワークに頼る必要があります」と、マネージング・ディレクターのカール・ショイブレ氏は述べます。

「輸出率が87％を超えるため、信頼性の高いコンポーネントが必要です」と、セールス・ディレクターのウェンカ氏は説明します。「世界中どこでも、お客様がILLIG社の機械を購入するということは、市場リーダーから熱成形機を購入するということであり、当然品質の高さも期待されます」

産業用イーサネットケーブルCat.6A

ハロゲンフリー、厳しい産業環境で産業用イーサネットに使用可能。ダブルシールドのため、電磁干渉のある場所での高伝送信頼性を保証。PURアウターシースは鉱油・摩耗に対する強い耐性、PVCアウターシースは、耐油性を発揮します。

ILLIG Maschinenbau GmbH & Co. KGは、従業員は約750名を有し、熱成形及びパッケージング技術用機械及びツールの大手サプライヤーです。世界中で20,000台を超えるILLIG社のマシンより、24時間体制で製品が製造されています。例えば、毎年ILLIGマシンを使用して、Müllerのヨーグルト容器が約300万個作られています。

※記事内容は執筆当時のものです

LAPPが韓国高速鉄道に動力供給。

アラブ首長国連邦の首都アブダビにあるスカイラインのファサード・アクセス・システムにはLAPPケーブルが使用されています。