【事例紹介】クリーンルーム技術ーM+W Group
課題
ドイツのシュトゥットガルトを拠点とするM+Wグループは、世界でも有数のクリーンルーム技術のサプライヤーです。M+Wグループのシュトゥットガルト工場では、主に電子機器、ライフサイエンス、自動車産業向けのハイテク機器が、汚染のない環境(クリーンルーム清浄度クラス8)で製造されています。当然、同社では最高の基準を満たすケーブルでなければ採用されません。「私たちは、輸出用に製造するほぼすべての機器にLAPP社のケーブルを使用しています」と、M+Wグループの電気主任技術者であるPeter Hasenauer氏は語ります。
これは、LAPPが早期から北米向けの包括的なULリステッドケーブルを提供する企業であり、またLAPP製品は最新のNFPA 79にも準拠しているからです。最新のNFPA 79では、AWM(Appliance Wiring Material)ケーブルの使用に様々な制限が課せられています。M+Wグループは、自社の精密空調機器が使用されている市場での生産禁止を避けるため、禁止のリスクがないLAPPの認証ケーブルを使用しています。
更に、LAPP製品はクローズドシステム(※注:廃棄物などを外部に出さずに循環し、再利用するシステム)に適合する必要がないというメリットもあります。その結果、ケーブルのコストが最大40%削減できます。


ソリューション
半導体業界では、製造環境の清浄度において非常に厳しい基準が設けられています。また、温度と湿気のレベルは、例えば高感度半導体ウェハのリソグラフィーなど、各プロセス段階で正確に制御する必要があります。ここでの温度偏差の許容範囲は、わずか0.05℃です。
OLFLEX®トレイケーブルは、ウェハ上の構造を検査する装置を制御します。
さらに、OLFLEX® CONTROL TMケーブルは、横方向のチャンネルの送風機を作動させるために使用されます。この送風機は、レンズに高圧かつ高速で空気を送り込み、温度を一定に保ちます。
UNITRONIC® 300 CYデータケーブルは、温度センサ用のトランスミッタボックスに取り付けられています。
ボックス・ソフトウェアのプログラマブル制御にも、UNITRONIC® BUS ケーブルが使用されています
また、M+Wグループでは、産業用コネクタにもLAPP製品を使用しています。LAPPのEPIC® 産業用コネクタは、欧州と北米の両方の規格・認証に準拠しています。


使用製品


OLFLEX® Trayケーブル
NFPA79対応・複数認証取得ケーブル
UL AWM、MTW、TC-ER、PLTC-ERなどマルチ認証動力・コントロールケーブルです。NFPA70・NFPA79にも準拠しており、直接埋設や工場設備の配線などにも使用できます。


OLFLEX® CONTROL TM
NFPA70/NEC、NFPA79適合ULリステッドケーブル
小外径ケーブルで、場所を選ばす配線ができます。2重シールドであるため、産業プラットフォームにも使用可能。耐油性・難燃性にも優れています。シールドバージョンもあり。


UNITRONIC® 300
UL/CSAリステッド認証制御用・信号用ケーブル
20AWG及び18AWGに適しています。小断面積で、また露出配線に対応しています。複数の認証があるため、様々な用途に使用可能です。捻転用途にも最適です。
お客様概要
M+Wグループは、先端技術施設、ライフサイエンス産業、エネルギー・環境技術、ハイテク・インフラの分野で、エンジニアリング・建設・プロジェクト・マネジメントを行うグローバルなパートナーです。同社はコンセプト開発からターンキーサービス(納品後に直ちに稼働可能な状態にあるシステム)まで、あらゆる規模のプロジェクトに取り組んでおり、適応性、迅速かつ費用対効果の高い実現と完成を提供します。
M+Wグループはプロセス技術、オートメーション、複合施設を統合的なソリューションに結びつける技術をもっており、主に電子工学、ライフサイエンス、太陽光発電、化学、自動車、通信などの大手企業や研究機関また大学などを対象としています。
M+W Group GmbHは、ドイツのシュトゥットガルトに本社を置く持株会社です。
※記事内容は執筆当時のものです
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世界でもトップ150に入る広さを持つ太陽光発電所であるプレッシェン(Preschen)ソーラーパークには、LAPPケーブルが約147km使用されました。