【事例紹介】バス内配線ーEvoBus

特殊ポリウレタンにより、安全なバスの運用を実現

近代的な市内バス、市街バス、長距離バスの需要は絶えず増大しており、同時に設備、快適性、安全性の要件も高まっています。その結果、バス内で使用されるケーブルは、様々なアプリケーションにおけるデータ伝送で、常に優れたパフォーマンスが求められます。

[目次]

  1.課題

  2.ソリューション

  3.使用製品

  4.成果

  5.お客様概要

課題

バスケーブルに対する要件は厳しく、例えば券売機、ディスプレイ画面、監視カメラなど、ますます増大する大量のデータを伝送できる必要があります。またケーブルにおける非常に厳しい防火要件も考慮する必要があります。防火要件はEU規格ECE-R118.01に規定されています。

ソリューション

LAPPでは、新しいEU 防火規格を満たす非常に高性能な耐火ケーブル ETHERLINE® HEAT 6722を開発しました。Cat5e、Cat6A、Cat7の3つのバージョンを提供しています。 ETHERLINE® HEAT 6722ケーブルは、1秒あたり1〜10ギガビットの伝送容量を提供します。このCat7ケーブルが異なる点は、1,000 MHzの送信周波数で、これは干渉や情報損失のため、データパケットを再送信する必要がある場合に、500 MHzのCat. 6Aケーブルよりも大きな利点があります。

使用製品

ETHERLINE® ケーブルの内部構造は非常に複雑で、8本の柔軟な錫メッキ Class AWG24銅ケーブルにより、小型デバイスに電力を伝送します。2本の線心は1本のツイストペアにされ、4ペア分がツイストペアにされます。通常、特殊な防火要件を満たさなければならないケーブルは、ポリ塩化ビニル(PVC)で作られています。

しかし、ポリ塩化ビニル(PVC)は火災で大量の煙を発生させる可能性があるため、業界ではポリウレタン(PUR)にますます注目が集まっています。

ポリウレタン(PUR)は、油や多くの化学薬品に対して極めて高い耐性があり、摩耗や何百万回も繰り返される運動に対しても高い耐性があります。実際には、ポリウレタン(PUR)はPVCよりも耐火性が劣っていますが、3年間に及ぶ開発の後、LAPPのエンジニアはPVCと同レベルまで性能を上げることに成功しました。このポリウレタン(PUR)は、健康に害を及ぼさない添加物を使用して特別に製造されています。

成果

この新しいシースにより、ETHERLINE® HEAT 6722は、非常に厳格な火炎試験を定めた欧州経済委員会(国際電気機器承認規定委員会)のECE-R118.01規格を満たしています。また、自動車ケーブルの中で最も重要な規格であるDIN ISO6722のClass 3にも準拠しています。その結果、LAPPのETHERLINE® HEAT 6722ケーブルは、Daimler AGの子会社であるEvoBus GmbHに製造された多くのバスに使われ好評を博しています。各バスには、平均して約140メートルのケーブルが配線されています。LAPPでは既に、テストベンチにケーブルを使用したいという自動車サプライヤーからリクエストを頂いています。

お客様概要

EvoBusは、ヨーロッパのバス市場及び各国のバス市場の両方で大手のフルラインサプライヤーです。LAPPの新しい耐火ケーブルを使った最初のバスは、ヨーロッパの首都からEvoBusに注文された100台の車両です。


※記事内容は執筆当時のものです

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