フィールドバス は、リアルタイムソリューションとして誕生したネットワークです。コントロールネットワークでは、PLCはフィールドバスを介して、すべてのデバイス(センサ、アクチュエータ、タワーライト、電磁弁、押し釦、リレーなど)に接続されています。産業環境化でのネットワーク構築のため、フィールドバスプロトコルの標準化が求められていました。最終的に、工業プロセスの管理及び制御に推奨される接続を定義するために、IEC61076-2-101が考案されました。IEC61076-2-101には、主に信頼性と利便性からM12コネクタ接続テクノロジーが追加されました。
従来から、自動車産業では、M12コネクタなどを製造ラインへ標準実装するなど、他業界に先駆けて最新の技術が取り入れられてきました。自動車産業にてM12コネクタ接続が主流になった結果、その他産業機械(工作機械、食品機械、包装機械など)全般も続いて、標準になりつつあります。昨今では、標準化したアプリケーションも増加し、M12コネクタに異なったコーディングが必要になりました。コーディングは、同コードのみが接続可能となり、誤配線も低減する事ができます。
(例:Aコード:M12オス→Aコード:M12メス)
小規模機械や、大規模で複雑なシステムを要する機械の配線は、適切な接続を確保しなければなりません。経験豊富な電気工事士であっても誤配線があったり、作業工数を考慮したりする必要があります。
M12パッチコードは両端コネクタ付です。これにより、現場でコネクタを配線又ははんだ付けする必要がなくなり、誤配線のトラブルシューティングにかかる時間を削減でき、接続機器の事前テストフェーズを予定よりも早く開始することができます。リプレイス、保守点検時も、結線用の配線図を参照する必要がないため、簡単に交換が可能です。
こうした理由からM12パッチコードの利点には、コネクタアッセンブリ工数、結線や配線工数削減及びメンテナンス性などが挙げられます。
お客様のニーズに合わせて
アプリケーションによって、ケーブルやコネクタタイプは様々な組み合わせがあります。組み合わせはどのように選択したらよいのでしょうか?
MICEとは、主に産業用イーサネットアプリケーション向けに考案されましたが、定義された環境条件はM12コードセットにも適用される場合があります。MICEの4文字はそれぞれ、環境負荷要素を表しています。
M:Mechanical - 機械的ストレス
I:Ingress:侵入(埃・液体)
C:Climatic/Chemical - 環境・ 化学薬品
E:Electromagnetic - 電磁環境
各文字には、さらに「産業」の重要度を定義する3つのレベル(1、2、3)があります。
レベル1は、環境への影響が最も少ないことを表しており、商業 / 住宅施設に適用されます。
レベル2 は、一般的な工業工場、レベル3は自動車製造ラインなどの自動化された現場になります。
CHEMICAL
MAGNETIC
適切な要件に加え、コストも考慮すると、保護等級:IP65のコネクタ付PVCケーブルタイプがオフィス環境や工場フロアのコントールパネル内の固定接続に適しています。コードセットが水や化学薬品にさらされたり、1日に数百回も屈曲するロボットアームに取り付けられたりする非常に過酷な条件下では、保護等級:IP68コネクタ付ポリウレタンケーブルが最適です。
EMC対策が求められる場合、パッチコードは、他機器から発生する外部からの電磁波妨害を受けない対策が必要となります。
当初、M12コネクタは3ピンと4ピン構成でしたが、産業が発展するにつれ、要件も増え、現在では5ピン、8ピン、12ピンが一般的になりました。
また、パッチコードのコネクタは、現場の状況を考慮し、ストレートやアングルコネクタの構成も可能です。
一般的に使用されている構成では、以下が挙げられます。
センサ及びアクチュエータ接続用
PROFIBUS接続用
センサ及びアクチュエータ接続用
(主に北米向け)
産業イーサネット
アプリケーション向け
ギガビット イーサネット
アプリケーション向け
LAPPは、Aコード(センサ・アクチュエータ向け)のM12パッチコードも標準品としてラインナップしています。(現在3ピン、4ピン、5ピン構成のストレートまたはアングルコネクタ)。
保護等級:IP67
温度:~90℃
LAPPでは、さらに多種多様な製品の提供を予定しています。お使いの機械の信頼性の向上・機械性能及び効率アップには、LAPPが提供するソリューションにお任せください。